小鳥の介護ボードができるまで ③ 最終回


小鳥の介護ボードができるまで ①
小鳥の介護ボードができるまで ②
の続きです。今回が最終回です。

どんどん巨大化していった、エリーさん提案の
介護ボードを目の前にして、もう一度原点に戻ろうと、
私は決めました。

何よりも介護を必要としている鳥さんが、
怪我することなく(安定)、体を安められ(広いボード)、
時に鳥らしく過ごせる(止まり木)製品であること。

その考えから、私はエリーさんに代案となる
デザインをメールしました。

53_2015043005060561f.jpg

そして数日して、エリーさんは、そのままの形で、
ほぼデザイン通りのものを送ってきてくれました。

31_201504300506046f9.jpg

小型の小鳥用です。

32_20150430050604edb.jpg

ボードを支える脚をせり出させ、安定感を出しました。
スタッフには通称「宇宙船」と呼ばれるように。

35_2015043005060335e.jpg

せり出しがあることで、ボードが倒れることがなく、
鳥さんが、せり出し部分を使って、ボードに行きやすくし、
木枠=止まり木に止まりやすい環境を整えました。

中央ボード部分は鳥さんがお腹をつけて休むに十分な広さがあり、
インコ毛布と組み合わせて、バードベッドとしても使えます。

ボード部分はご飯用トレーにもなります。
とりきち横丁オフィスの長老で、羽根の障害があり
飛ぶことができない、カナリアのモーリッツ君は、
設置した当日から、すぐに乗ってくれるようになりました。
彼にとって、この介護ボードは、ちょうど良い高さの
ご馳走トレーとなりました。

moritz.jpg

狭くて小さくて深さのあるエサ入れは、
モーリッツ君は苦手なようです。

そんなモーリッツ君の様子を見て、私は、この製品の形で、
まず、とりきち横丁に商品として置いてみようと決めました。
いつも最終のGo!を出すのは、主役の鳥たちです。

そしてようやく、2015年3月25日、
「小鳥の介護ボード」という名前で、
とりきち横丁のお店に製品を置くことができました。

ツイッターで新商品の発売をお知らせしたところ・・・

32_20150430052951ef4.jpg

たくさんの方々に関心を持っていただけました。
そして現在まで、たくさんの鳥さんへお届けできています。

同じ日、私は日本の母のもとにいるゴンタへ
小鳥の介護ボードを、元気の素となる横丁商品を詰めて
送ったのでした。

今後もエリーさんの協力を仰ぎながら、
改良を重ねて、より良いボードへ仕上げていきたいと思います。

とりきち

あとがき1

私はエリーさんに、まだ一度もお会いしたことがありません。
なんとなくご高齢の方と思っていたのですが、
今回の試作作業を通じて、実はとてもお若い方
だと判りました(笑)

あとがき2
私の最初のデザインにもとづいて、お心あるご家族が、
その通りの形で介護用品を作ってくださいました。
その用品もまた、現在ゴンタのもとにあります。
私はまだ拝見していませんが、5月の一時帰国で
拝見できるのが楽しみです。
母は、感激していました。
ブログ上となりますが、改めましてご製作くださいました
ご家族の皆さまにお礼を申し上げます。

小鳥の介護ボードができるまで ②


小鳥の介護ボードができるまで ① 
の続きです。

そして、2日ほどしてエリーさんから連絡がありました。
私が送ったデザインだと、三角形の板組みがうまくできず、
苦労している、とのこと。
しかも、これだと鳥はくつろげるかしら?とも。

私はこう返事をしました。
では、両側のボードを四角にして、そこでお腹をつけて休んだり、
エサを撒いて、止まりながら食べられるようにしてはどうでしょう?
このとき、エリーさんに送ったデザインです。

介護3

これへのエリーさんからの返信には、やはり両側の板組みが難しく、
簡単に壊れてしまう可能性があるとのこと。

では、4本脚に変更可能ですか?
と、私も食い下がりました。

それから数日。

出来上がってきたのが、下の2点です。
大小バージョンを作ってくださったようです。
でも、なぜか4本脚ではなく2本脚。

かいご

エリーさんいわく、最初のデザインより
脚つきのほうが安定性が増したけれど、それでも
まだ改良の余地があるそうです。
そこで一度、小バージョンの実物を送っていただくことにしました。

待つこと数日、実物が到着しました。

介護2

こちらは小バージョン。
2本脚に枠組みされたボードが乗っています。

うーん、見るからに不安定(笑)
試作品を見たスタッフ誰もが思いました。
これでは、鳥が飛んで止まったら、そのまま倒れてしまいます。

エリーさんには悲しい内容の、ダメだしメールを
送ることになりました。

エリーさん、すみません。
2本脚だと不安定で、介護が必要な鳥にも危険なため、
やはり4本脚にしていただけませんか?

しばらく返信がなく、どうしたのかな?と思ったら、
なんと、2日ほどして、下記の試作品が送られてきました!

52_20150418030444999.jpg

ななんと、最初の試作品の両側に、はしごが付いて、
ケージに結べるようになっていました。
これには、私たち一同びっくり。

たしかにこれだと、倒れないし、
時々、はしご部分に乗って遊んだり、
くつろぐことができます。

ですが、短所も色々。
エリーさんにはすぐに、お礼メールとともに、
下記の点を伝えました。

・1個あたりのコストが大幅にかさむこと。
1個あたり、2千円以上の原価となります。

・新型ボードの場合だと、ケージなど、
 結びつけるための網が必要で、
 お医者様に行くときなどのキャリー内部では
 使えないこと。そして大きすぎること。

これにはエリーさんも、しぶしぶ納得。
せっかく苦労して試作品に取り組んでくださったのに、
申し訳ない気持ちで一杯でしたが、
高額すぎる商品だと、たとえ良い商品でも
お客様に買っていただけません。
そして何よりも、日本の住環境にあった
適度な大きさでないとけません。

なんとなく行き詰まり始めていた試作品作りでしたが、
このあと、私はもう一度、自分が何を作りたいのか
頭の中を整理することにしました。

長くなりますが、次回へ続きます。

小鳥の介護ボードができるまで ①


とりきちです。
いつもブログをご覧くださり、ありがとうございます。

どの職業でもそうだと思いますが、
長く同じ職業に就いていることで、
仕事がまさに「仕事」となり、当初抱いていた情熱や、
夢などが遠く、かすむようになります。

仕事が仕事となるとき、それは、
とてもつまらないものになります。

とりきち横丁を始めて、いつしか抱くようになった
人間、社会をふくめた、小鳥の世界を幸せにしたい、
という熱い気持ちは今も変わりませんが、
日々の積もり積もった仕事の山の中で、
どうしても、気持ちが折れることもあり、
純粋な夢を持ち続けることが難しいと感じることがあります。

ですが先日、ふとしたきっかけで、
私は、自分を奮い立たせることができました。

***

睡眠不足で、こなすべき仕事はたまるいっぽうの日々。
そんなとりきちに、ある日、
日本にいる母から電話がありました。
内容は、母のもとに暮らす、15歳となった、
セキセイインコのゴンタのことでした。

「とりきちちゃん、もうゴンタはもうダメかもしれない。
弱っているのよ。覚悟をしていてね。
首が曲がってきて、辛そうだけれど、
止まり木に止まろうとしている。
見ていて泣けてくる・・・」

と。

私の中で、眠っていた熱いものがこみあげてきました。
ゴンタを、そして同じ症状や病気で、
苦しんでいる鳥さんたちを助けてあげたい。

電話を切って、すぐさま、
ゴンタのように高齢で、そして病気や、羽毛障害で
通常の止まり木に止まれなくなった鳥向けの
商品がないか見ましたが、ネットには自分が
納得できるようなものは見当たりませんでした。

ならば自分で作れないか、
と思いをめぐらすようになりました。

思いつきですが粗いデザインはできあがりました。
でも、それを実際に形にしてくれる人がいない。

ふと、普段、横丁が買い取っている商品の
売主である、ドイツ人作家のエリーさんのことが
頭に浮かび、すぐにメールをしました。
そこには、思いつきデザインを添えて。

Probestueck_20150418030445dbb.jpg

エリーさん、こんにちは。
突然ですみませんが、介護用品を日本で
販売したいんです。
こんなデザインの商品、作っていただけませんか?

と尋ね、ドキドキして待ちました。
こんなこと、人生初です。

そして、しばらくしてエリーさんが返事が来ました。
そこには、

「実は私も前から、そうした介護用品を作ってみたかった。
ちょっと待ってて。すぐに作ってみるから」

と書かれていました。
それから、数度に及ぶ、試作とデザイン変更が始まりました。

ブログは次回に続きます。

レモンユーカリすくすく成長中!

横丁で育てている無農薬・有機栽培のレモンユーカリが
すくすくと成長しています。

yu-kari.jpg


葉に顔を近づけるとさわやかなユーカリの香り。
気分をしゃきっとリフレッシュさせてくれます。

葉も大きくなり、そろそろ収穫できそう。
乾燥後、シードにブレンドして
愛鳥さん達にお届けする予定です。

グロブルス、レッドリバーガムに続きユーカリ3兄弟が
揃うのをスタッフも今から心待ちにしています。

どうぞお楽しみに!

もみじ
プロフィール

横丁スタッフ

Author:横丁スタッフ
ドイツ・ベルリンにある
『とりきち横丁』の
スタッフブログです。
新製品やドイツの鳥事情
横丁での出来事などを
お知らせしていきます♪

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
検索フォーム
とりきち横丁のつぶやき
リンク
QRコード
QR